恒例、TwitterのDMで頂いたご質問とその回答。
Q&A
Q.
なぜ今シーズンはオリホッグが強いの?
A.
現環境でオリホッグが強い要因は、二人の単体生存率が高く、本格的な戦闘に入る前に相手にプレッシャーを与えることが出来るからだと思います。
ハルトとザリアは接近することでしか相手にプレッシャーを与えることが出来ません。そして相手に接近するということはチームがダイブされやすい形を作ることになります。
オリーサなら接近しなくても遠距離火力とストップがあり、ホッグならフックやロームで相手を威嚇することが可能です。
グループを無理にでも押し上げたい場合ハルザリはとても強い選択肢です。ダイブをケアする構成、押し引きがあれば決して弱いわけではないはずですが、チーム単位でそれをやるのは難しいため、汎用性、再現性が高いオリホグが採用されています。
Q.
今の環境でレートを上げる為のオススメヒーローは?
A.
ヒーロー自体のバランスは割と取れている環境なので、これを使っておけばいいと言えるようなヒーローがいません。上手ければ何でも上がれる環境、というのが結論です。
報告を頂く限り、OTP寄りのプレイヤーが軒並みレートを上げています。わりとどのヒーローも活躍出来るからこそ、1ヒーローの尖ったテクニックが光ります。
今回はとりあえず存在だけで計算出来るヒーローを選出しました。
タンク: ウィンストン、オリーサ、ホッグ
DPS : ソルジャー、リーパー
サポート : モイラ、マーシー
この辺りを持ち替えられればそう困らないかなと。D.VA、ザリア、ゼニ、ルシあたりは得意なのであれば試合を動かせますが、”とりあえず必要”というシーンは少なく感じます。
DPSは苦戦するほどタンクを無視して1キルを取ろうとする人が増える印象です。でも、タンクを無視するということはそれだけ小さい相手を瞬殺する為のエイムが求められます。
当ててこないウィドウ、ハンゾーほど怖くないものはありません。ソルジャーでタンクにしつこく火力を取るほうが試合が好転することも多いでしょう。
また、DPSが多い編成を相手にする時はサポートが二人必要ない場面もあります。撃たれっぱなしをいくらヒールしても状況は好転しないので、解決できそうなタンクに変更することも検討してみましょう。
Q.
モイラって弱くない?
A.
モイラはレートの高さに比例して弱くなっていく傾向にあります。原因はおそらくモイラに対してDPSが不利を取らなくなるのでしょう。ただ高レートでない限りは非常に有用なヒーローだと思います。
モイラはサポートでありながらDPSにも強気に向かえてダイブにも即殺されづらいヒーローです。前記事でも触れたように現環境にはかなりマッチしたヒーローだと思うので、むしろオススメするヒーローの一人です。
DPSをヒールしづらいのが欠点であるモイラですが、現環境ではDPSはいくらヒールを貰っても逃げなければならない場面の方が多い気がします。
DPSが逃げる(隠れる)→ グループにフォーカスが来る → 耐える → その間にDPSが戻って撃つ
このサイクルを作るにはDPS無しでもグループがそこそこ戦える必要があります。モイラがいれば相手の半端なダイブも巻き返せますし、味方のハルトが前向きに戦うことが出来るでしょう。
また、対モイラで味方に範囲ヒーラーがいない場合、黒玉のダメージに逐一サポートが反応しなければいけなくなります。対策としてはルシ、ブリあたりの範囲ヒーラーを出すか、こちらもモイラで対抗することをお勧めします。
Q.
味方が3〜4DPSのとき、D.VAを出すのはアリ?
A.
味方にヒットスキャンが多いのかフランカーが多いのかによっても変わりますが、概ねアリだと思います。
ただ、タンク単体である以上長く戦場を作る事はできません。流行りのオリホッグにも単体では不利なので、味方の火力を信じて瞬間にかけることが多くなるでしょう。
時には”割れる前提”で立ち回ることも重要です。フォーカスを貰いDMが切れてもHPが600、割れてもハナちゃんが出てくる。タイミングさえ合えばその間に味方が有利を取ってくれます。
あまりに被弾を恐れて戦闘を避けてしまうとD.VAの良さを殺してしまうので注意しましょう。比較的味方にDPSが増えやすい環境なのでD.Vaを使うなら壁を上手に使いながら相手に接近してみてください。
Q.
ゼニヤッタはULTを溜める為にタンクを狙うべき?
A.
あくまでチームの優勢を取るのが第一です。そうすれば自然とULTの回転率は上がります。
これはどのヒーローも共通で、敵のDPSやサポートをサクッと倒せそうならわざわざタンクは狙いません。ただまともな試合ではそう簡単にDPSやサポートは倒せないはずです。だからタンクに攻撃することで敵のサポートやDPSを炙り出します。
試合を通して見れば不和で柔らかくしたタンクを撃つ時間が一番長くなるでしょう。小さい的を狙う自信があるならDPSサポートから狙っても構いません。これはソルジャー、マクリー、ハンゾーにも同じことが言えます。
Q.
防衛では、オリーサは拠点を真っ先に踏むべき?
A.
先に踏みがちではあると思いますが、簡単に接近されて波に飲まれてしまうのはNGです。相手が拠点に来るまでに味方が火力が取れていない場合は、ある程度ポイントを取らせる前提で後方へ下がり、優勢が取れるのを待ちます。
ただし、味方を囮にしてオリーサが火力を取る形になると大体負けます。あくまでオリーサはメインタンク、ある程度相手が狙いたくなるような存在である必要があります。
ポイントを踏む役割はオリーサでありたい、でも焦って踏み込んで相手に飲まれるのはNG、かと言って味方を囮にしてまで火力を取れるヒーローではない。感覚を掴むまでは難しいヒーローですね。
Q.
ハルトでリーパーにすぐ殺される。変えるべき?
A.
もちろん変更も視野に入れますが、リーパーはそれほど万能ヒーローではありません。リーパーの弱点は他のDPSに対してあまり有利が取れないところにあります。戦う場所を変えるだけで優位が取れることも少なくなりません。
どのマップも拠点は壁に囲まれていることが多い為、拠点を優先しすぎるとリーパーの独壇場になることがあります。拠点以外のところをしっかり処理してから時間をかけることで、リーパーに仕事をさせない工夫が必要です。
拠点に入るフリをして下がることで、リーパーを誘い出して倒す、あるいは無敵スキルを使わせる戦い方もあります。
よく頂くご質問
Q.
レートって運なのでは?味方が弱くて上がれない。
A.
未だに一番多く頂く質問です。改めてまとめます。
”全員レート2500 vs 全員レート3000”で戦ったらどうなるでしょう。圧倒的にレートが高いチームが勝つ確率が高いはずです。この前提が破綻しない限りレートの信憑性はあると言わざるを得ません。
マッチングしている以上、弱いと感じるその人も大体同じレートです。つまり、トータルの勝率は大体同じということ。弱いように見えるその人も別の試合では活躍しているのでしょう。
トロールが多いという話も頂きますが、最初から負けようとする人は滅多に見かけません。最初から試合を有利に運ぶことが出来れば、相手に諦める人が増えて勝ちを重ねることが出来るようになっていきます。
とは言え、レートがリアルタイムに実力を表しているかと言えば否でしょう。長いスパンでプレイしたときにどの辺りのレートに落ち着くのか、最高レートはいくつなのか、といったあくまで結果の一つです。
Q.
パーティでやるとレートが下がる。
A.
パーティの場合は相手もパーティになる確率が高い為、報告が細かく行われて敵からのフォーカスが厳しくなる傾向があります。ソロと同じ感覚でプレイすると踏み込みすぎてしまうかもしれません。
一方で、その報告を逆手に取ることで裏をかくことも可能です。動きが連動していてわかりやすい分、翻弄するのが簡単な場合もあります。
パーティ同士の戦いにアジャストしていない、友達との噛み合わせが悪い、誰か1人がとんでもなく足を引っ張っている、など原因を想定していけばキリがありません。
パーティで改善点を話し合うか、もしくはパーティでも有利に持っていける実力を手に入れるかのどちらかになると思います。
Q.
トロールはゲームだから自由なのでは?
A.
OWは”勝利を目指すゲーム”です。それがはっきりとルールに明記されているはずです。勝利に対する熱意やモチベーションは人それぞれですが、プレイする以上勝利を目指さないという選択肢はありません。
休み時間にサッカーをしていて一人がボールを持った途端リフティングを始めたらどうでしょうか。遊びだからOKでしょうか。そんな人が一人でもいたらサッカーは成り立ちません。
ルールの範囲で楽しみましょう。勝利を目指す上でトールビョーンやシンメトラをピックするならそれは全然構わないと思います。
Q.
OTPで上がることは可能?
A.
ヒーローを絞るメリットは、一つのヒーローでの戦術に幅が生まれることです。ヒーローをコロコロ変えるとOWという大きな枠組みでの課題が生発生するために問題点が把握しづらく、上達が見込めない場合があります。
複数のヒーローで幅の広い戦いが出来る人が最強です。それまでのプロセスに特に順番はないと思います。モチベーションにも大きく関わる部分なので、楽しくプレイ出来そうな方を選んでください。
珍しいご質問
Q.
プロゲーマーを目指すために学校をやめたい。
A.
本当に学校を辞めることでゲームに没頭出来るならアリです。ただ、学校を辞めてゲームに没頭できる人は学校に行きながらでも結果を出して、”ゲーム一本でいけるかも”と客観的に思わせる人だと思います。
私の場合は大学在学中、音楽の仕事が増えて授業の出席が難しくなった為、仕事が出席扱いとなる専門学校へ移りました。
”これ以上先に進むには学校が邪魔をする”、そう思ったなら辞める形をお勧めします。
勝算がある上でぶつかっていくことをお勧めします。
まとめ
戻ることの出来ない人生の選択は慎重に。大学であれば休学という道もあると思います。自分に行動し続けられるようなモチベーションがあるかどうかを一度確かめてみてください。
選手生命が短いなどの理由で親に反対されることもあるかもしれませんが、そこは心配しなくても良いのではないかというのが私の持論です。
プロになれるような人ならその後の道は何とでもなります。プロまでのし上がったプロセスや、プロ時代の経験は何にも代えられないものだと思います。