日本鯖、韓国鯖についての質問が多かったため、ここでまとめます。
日本鯖、韓国鯖問題
時事ネタ
少し前に『元プロが日本鯖でやるべきではないと発言し、話題になっている』と聞きました。
が、ここでは話題とは関係なく、ただ私が思う日本鯖と韓国鯖について思うことを綴ります。
私も韓国鯖主体
友達とアンランクなどをプレイする時以外は大体韓国サーバーに繋ぎます。
OW1のシーズン3からそのスタイルは継続していて、VPNはMudfishを使っています。
シビアな話題
昔から言われている話題が表面化した形。
そもそも「日本鯖プレイしづらい」は、VPNが存在しなければ浮上しない話題。サーバーを簡単に切り替えられるから比べてしまう。VPNが手軽だから薦めることができる。
高いレートのプレイヤーは快適にゲームがしたい。しかしVPNありきなゲームってどうなの?と言われれば、悩ましい。
シビアな話題です。
日本鯖はプレイしづらいのか?
整理しながら進めていきましょう。
人口問題
日本鯖がプレイしづらい要因の一つは人口です。
レートシステムは似たレートの人が集まり、色んな相手とマッチしなければ正しく機能しているとは言えません。日本はOWプレイヤーの分母が少ない為、マスター以降は”頑張れば数えられるくらい”の人数でしょう。
人数が少なければマッチングに時間がかかる、ワイドマッチが増える、同じ人や特定のパーティと当たる、タンクだけレートが低いといったケースが増えます。スマーフとも当たりやすいレート。
ランクシステムにノイズが混じります。
レベルの違い
もう一つの要因は、サーバーごとのレベルの違いです。
日本と韓国の同レート帯を比べた場合、韓国鯖の方が丸々1ランク分(ダイヤ↔︎マスター)レベルが高い印象です。
地域ごとにレベルの違いがあることは全く不思議なことではありません。サッカーでも野球でも国ごとにレベルは大きく違います。
韓国は特に世界一OWが人気と言っても過言ではない国、当然基礎レベルは高い。
韓国鯖だったらどんなレートでも上手いか、快適か、と言われれば決してそういうわけではありません。
結論
サーバーを切り替えたら違和感があるのは当然でしょう。プレイ体験として、韓国鯖が快適であることも事実です。
ただ注意したいのは、早い内からの日本鯖→韓国鯖への移行は実質飛び級、レートを上げるプロセスを飛ばして上のレベルに飛び込むということです。
楽して強いところに混ざるとも表現出来ますし、韓国鯖はチームに乗っかっていればそこそこ勝てたりもするため、キャリー能力がレートに反映されているとは言えない部分もあります。
レートの上げやすさに関しては、キャリー能力があれば日本鯖。集団戦特化なら韓国鯖。
どちらも本当に高いレベルなら関係ない、そんなイメージです。
どっちの鯖でプレイすべき?
日本鯖でダイヤ後半に行けるプレイヤーには韓国鯖をおオススメしています。
若干Pingは悪くなりますが、レートシステムが健全な方が長くプレイする上で楽しいでしょう。
集団戦の能力は高いレベルに揉まれた方が成長します。同じミスや負け筋を繰り返すのはそのプレイでもたまに勝てるから、許されるからです。
あとはもう個々のポリシー次第だと思います。
日本鯖と韓国鯖の差
どこに差があるのか
OWの強さは韓国が紛うことなく世界一です。プロシーンも含め、韓国が一番効率的なOWをやります。
なぜそんなに韓国は強いのか。
ここからは日本鯖と韓国鯖、明確に差が出始める”ダイヤ〜マスター帯”を比較した時の差を解説します。
私の見解として、韓国鯖はゴールを強く意識したコンテクスト主義、日本鯖はスタートを強く意識したコンセプト主義、です。
韓国のこのゴールを強く意識したゲームプレイが、OWというゲーム性に非常にマッチしています。
韓国のスタンス
韓国鯖の集団戦は”勝利”というゴールに向かって各々が行動します。
OWのスタートポジションには無数の選択肢がありますが、勝ち筋のゴールはそう多くありません。一人、あるいはたった二人でもそのゴールに辿り着ければ勝つことができるゲームです。
韓国鯖ではスタートの姿勢に拘らない分、各々がいつでも戦いを始められる準備が出来ています。
故に韓国鯖のダイヤ帯は綺麗なリグループが少なく、早々に一人欠けることもそう珍しくない。人数不利でも少しのチャンスがあればガンガンULTを撃ちます。
GM後半になると粗さは削がれるものの、傾向は残っています。
日本のスタンス
一方日本鯖では、ゴールよりもスタートを設定して行動します。
”チームがちゃんとスタート位置に立てたら戦おう”というスタンス。OWCSのようなチームゲームをしようという意識は他鯖と比べてむしろ高いように思えます。
しかし、すぐに相手と接敵するのがOW。情報や攻撃に邪魔をされ、チームが思い通りのスタート姿勢を作ることが出来ません。スタートを意識している間にゴールチャンスをどんどん逃していきます。
故に、日本鯖では一人味方が落ちるとULTを出し渋る傾向があります。一人落ちた時点でチームの理想的なスタートではないからです。
OWCSのような戦いをする前に習得すべきはずの必要な過程を飛ばして、OWCSのような戦いを目指している。
それが私の日本鯖への印象です。
”死”に対する価値観
スタートに拘る日本鯖では、ファーストデスを必要以上に恐れます。
ファーストデスは巨悪、死んだら味方に迷惑がかかる。こういった”死”に対する恐怖感が、ゴールに辿り着けなくなる大きな要因となっています。
防衛のシーンがわかりやすい。
例えばこちらの図、味方DPSの一人が敵タンクに詰められて死にそうになっています。
タンクに詰められたDPSがピンチ
これに対する日本鯖の反応は、
「あーあ、あいつちゃんと引かないから…」と、DPSを見殺しにしながら前線を下げる傾向があります。
一回下がろう、その後どうやって戦う?
一方韓国鯖なら、
「お、敵タンクがグループから離れている間に後ろ潰そう!」
DPSがタンクを引き付けてくれた!
とラッシュを仕掛けます。
DPSがタンクに詰められている、という状況を良い形にリフレーミングすることが出来ます。
高いエリア維持
図の流れは、高いエリアを維持していたからこそ取れる選択肢です。
日本鯖では理由なくエリアを下げることが多く、簡単にペイロードを進めさせ、敵のリスポーン付近のエリアもあまり使わない傾向があります。
また、アグレッシブ=出来るだけ前を向いて戦いを処理するということ。戦闘タイミングがわかりやすく、被弾リスクがあっても助け合える距離感で戦うことが出来ます。
しかしエリアを明け渡すと戦いが360°に広がり、右を見ている間に左の情報が不足したり、チームが助け合える距離感ではなくなってしまいます。
クイズ
ワンシーンクイズを出します。
イラリーを使っていて、目の前のD.Vaがラインハルトにチャージで持って行かれました。あなたはどうしますか?
※ 味方は赤チーム、是非音も聞いた上で判断してみてください。
結果はこちら
私は左端にいるウィドウを倒しに行きました。
「D.Va何やってんだよ」というメンタルなら、D.Vaのヒールに向かうか、諦めて下がるかでしょう。
これくらいの事故は日常茶飯事。これだけで形勢が決まってしまうゲームではありません。どうすれば勝てるか、プラスを取れるかにシフトします。
そもそも相手と距離を取り過ぎていればウィドウへの接近は難しい。
こういった選択肢を取るためにはフィジカルと、それに付随する前進するメンタルが必要不可欠です。
知識ファーストの危険性
勝つための知識を
勤勉さ×同調圧力がチームスポーツにおける個の成長を難しくしています。
上手くなる前に知識を求める人が多い印象。それも勝つための知識というより、誰かの間違いを指摘するための知識です。
初心者を卒業し、中級者レベルになれば多少無理にでもチョークポイントで当たったり、相手を掻き乱すことの強さを知らなければなりません。
私がランクマッチにおいて高レートまでVCをお勧めしないのは、皆で前線を下げることが当たり前になったり、VCに入っていない人を見捨てる形を生みやすいからです。
英語教育
学校の英語では「外国人とコミュニケーションを取る」ゴールよりも、「文法や単語を学ぶ」スタートを重視します。
身についたのは英語の文法やスペルミスを指摘する技術です。
それだけじゃ話せるようにならないんだ、とコミュニケーションに必要な細かいスキルに気づいた人から話せるようになっていきます。
わかりにくい知識を掴みに行く
レートが上がる人の特徴を聞かれた際、私は『わかりにくい知識を掴む姿勢を持っている人』と答えています。
どれだけ正確な情報や、優秀なプロやコーチの言葉であっても、言葉尻だけを取っていたら害になり得ます。
エイムの上達も、立ち回りの上達も、結果に結びつくのはいろんな情報や経験を自分の中で咀嚼した後のわかりにくい知識です。
まとめ
アグレッシブな心を忘れないように。
『死ぬから引くのが正解』ではなく、どこまでのラインなら生き延びられるのか、どこまでフィジカルを鍛えれば倒せるだろうか、に考え方をシフトしましょう。
パーティで停滞を感じたら一度細かい指示を辞め、”ノリ”を重視してみてください。意外に勝てる、粘り強く戦えることがわかると思います。
サーバーは自分が一番楽しいと思う場所を選びましょう。モチベーションが何よりも大切です。
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